女子高校生に対する強制わいせつの疑いで書類送検されたアイドルグループ「TOKIO」の山口達也。
その山口達也に対して、各報道機関が「山口達也メンバー」「山口メンバー」という呼称を使っています。
『「山口達也メンバー」「山口メンバー」とは何?』とソーシャルメディア等で話題になっていますが、なぜ各報道機関が「山口達也メンバー」「山口メンバー」という呼称を使っているのでしょうか。
逮捕または指名手配された場合 “○○容疑者”
一般的に報道機関は、“○○容疑者”という呼ぶ場合、逮捕または指名手配された場合に使用しています。
逮捕または指名手配された段階では、罪が確定しているわけでなく、『容疑=疑い』の段階だからです。
また、書類送検の場合は “○○容疑者” は使わないようにしています。というのは書類送検は、警察が任意で取り調べ、起訴の有無を判断する検察庁に書類という形で送る手続きだからです。
そのため書類送検の場合には、報道機関は人権上の配慮をして、“○○容疑者” といった表現は使わず、“会社員の男” “34歳の女” などと、職業の肩書きや年齢などを用いながら匿名で報じています。
山口達也 書類送検のため「山口達也メンバー」?
今回の事件では山口達也氏は、強制わいせつ容疑で警視庁に書類送検されています。
そのため一般的は匿名にして、「アイドルグループのメンバー」「人気ロックバンドのメンバー」などといった表現で報じてもよさそうなものですが、報道機関が芸名での報道に踏み切ったのは、社会的な関心の高さや影響が大きな事件の影響を検討したものと考えられます。
今回、事件が書類送検のため、呼称として「山口達也容疑者」とは呼べず、社会的に関心が高く影響の大きさから、“匿名にする” というのも憚られます。
かといって事件を起こしているのに「山口達也さん」と呼ぶには違和感があります。また報道機関(特にテレビ局)はジャニーズ事務所との関係や、ファンの手前などの事情もあり「山口達也」と呼び捨てにすることはなかなか難しいことです。
といった事情を考慮し、呼称として「山口達也メンバー」「山口メンバー」という表現にしたものとみられています。